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住宅ローンの「金消契約」とは?電子契約できる?契約の流れと来店要否を確認

更新日:2024年1月

住宅ローンを組む際、金融機関とは金銭消費貸借契約(金消契約)を結ぶ必要があります。本記事では、金消契約の概要から電子契約の可否まで詳しく解説します。

金消契約とは?

金消契約(金銭消費貸借契約)は、一方の当事者が他方の当事者に金銭を貸し付け、その返還を受ける契約です。金融機関や個人間の貸借を含み、多くの場合は利息が設定されます。
金消契約の注意点は以下の通りです。

  • 契約の内容を明確に記載し、双方が理解し合うこと。
  • 利息を設定すること。
  • 期間や返済方法を明確にすること。

一般的に金消契約の際には、書類の事前準備や本人確認が必要です。

住宅ローンと金消契約は違う?

住宅ローンも金消契約の一種、目的や対象が絞り込まれたものです。
住宅ローンは、住宅購入や建設、リフォームなどを目的としたローンであり、金融機関から消費者が借りることが一般的です。

一方、金消契約は広く金銭貸借契約を指すもので、目的や対象が限定されていません。
住宅ローンでは、金融機関が融資を行う際に、担保として抵当権が設定されることが一般的です。また、借入金額や金利、返済期間などが契約内容に含まれます。

広くいわれる金消契約では、担保の設定は必須ではなく、利用目的や金利、返済期間なども自由に設定できます。

抵当権とは?

抵当権とは、債権の担保として、不動産を差し押さえることができる権利です。金融機関が住宅ローンを貸し出す際、借入人である対象不動産の所有権者に土地や建物に抵当権を設定してもらう(担保として差し入れてもらう)ことが一般的です。もし、借主が返済不能に陥った場合、抵当権者はその不動産を売却し、売却代金で債権を回収することができます。抵当権は、登記簿に記載され、権利者と債務者の情報が明確になっています。

住宅ローンを組む時の流れ

住宅ローンを組む際の流れは以下の通りです。

【住宅ローンを組む際の流れ】

  1. 事前準備:住宅購入予算の設定、金融機関の比較検討、資金計画の作成。
  2. 金融機関への相談:融資条件や金利、返済方法などを確認し、申し込み。
  3. 審査:金融機関が借り手の信用状況や物件評価を審査し、融資が可否を判断。
  4. 契約締結:審査が通った場合、金消契約、抵当権設定契約を締結。
  5. 融資実行:契約が完了したら、金融機関から借り入れたお金が住宅購入者の口座に振り込まれるので、そのお金をもって購入代金を売主に支払う。
  6. 順次返済:契約通りに毎月返済を実施。

金銭消費貸借契約に一般的に定められている事項

金銭消費貸借契約には、以下のような事項が一般的に定められています。

【金銭消費貸借契約に定められている事項】

  • 貸主と借主の氏名及び住所
  • 貸借される金額
  • 返済方法と期間
  • 利息の計算や支払い条件
  • 遅延金利
  • 抵当権設定について

これらの内容は、契約書に記載され、双方が署名捺印等をすることで効力が発生します。契約時には、内容をよく確認し、不明な点は事前に相談することが重要です。

金銭消費貸借契約の前に準備すべきもの

金銭消費貸借契約の前に準備すべきものは以下の通りです。

【金銭消費貸借契約の前に準備すべきもの】

  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • 収入証明書(給与明細や給与所得の源泉徴収票など)
  • 印鑑登録証明書、実印
  • 収入印紙
  • 金融機関との取引履歴
  • 任意の担保物件情報

事前の相談や準備を行うことで、スムーズな契約手続きが期待できます。

住宅ローン契約の金銭消費契約は電子契約できるの?

住宅ローン契約の金銭消費契約は、一部の金融機関では電子契約が可能です。しかし、すべての金融機関が電子契約に対応しているわけではなく、場合によっては紙の書類での契約が必要となることもあります。電子契約の可否については、事前に金融機関に確認しておくことが望ましいです。

金消契約を電子契約で行うメリット

金消契約を電子契約で行うメリットは、以下の通りです。

【金消契約を電子契約で行うメリット】

  • 手続きが素早く行える
  • 書類の紛失リスクが低減できる
  • 収入印紙が不要(印紙税(たとえば借入額1,000万円超5,000万円以下の場合、2万円 )の負担が不要。SBI新生銀行では電子契約利用手数料として5,500円(消費税込み)がかかります。 )

これらのメリットを考慮すると、電子契約ができることは、住宅購入者にとって大きなメリットになります。

金消契約を電子契約で行う際の注意点

金消契約を電子契約で行う際の注意点は、以下の通りです。

  • 署名データの管理
  • 契約内容の確認と保存

住宅ローンの契約の場合は、金融機関が署名データの管理はしっかりとおこなっているため、金融機関の案内どおりに電子契約を進める際には、特に心配は不要だと思われます。
電子契約書を読み飛ばして契約を成立させてしまうことがないように、契約内容については、しっかりと時間を確保し、じっくりと目を通しておきましょう。

住宅ローンは来店不要で申し込みできるの?

多くの金融機関では、ネットや郵送でも住宅ローンの申し込みを受け付けています。例えば、SBI新生銀行では、住宅ローンの申し込みをSBI新生銀行のウェブサイトから行えるだけでなく、本人確認書類や収入を証明する書類など、添付書類の提出もサイトへのアップロードでの対応が可能です。そのため、窓口へ足を運ぶ必要がなく、郵送物のために郵便局やポストに行く手間さえなくなります。

また、ネットでの住宅ローンの申し込みは24時間可能です。仕事があって金融機関の営業時間に行けない場合でも問題ありません。ネット経由の申し込みは忙しい人にもおすすめです。

要確認!来店契約が必要な場合とは

来店不要で住宅ローン契約のできる金融機関であっても、来店が求められるパターンもあります。たとえば、原則は保証会社の利用や連帯保証人を不要としている住宅ローン契約でも、審査結果によっては、これらの保証を付けなければならない場合があります。このような例外的な契約の場合は、電子契約が可能な金融機関でも来店が求められることがあります。

契約の形態によって来店が必要になるかは金融機関ごとに違います。

住宅ローン契約の借り換え手続きは来店不要?

来店不要で住宅ローン契約ができる金融機関の場合、借り換えも来店せずに契約までできることがほとんどです。ただし、金融機関によって違いますので、申し込みをする前にサイトなどでチェックしてください。なお、SBI新生銀行では借り換えでも電子契約が可能となっています。

  • お借り換え元の銀行によっては来店が必要な場合があります。

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執筆者
遠藤様

遠藤功二

えんどう こうじ

  • CFP(R)
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

本稿は、執筆者が制作したもので、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。

  • 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。
  • 金融商品取引を検討される場合には、別途当該金融商品の資料を良くお読みいただき、充分にご理解されたうえで、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。
  • 上記資料は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性をSBI新生銀行が保証するものではありません。

当行では具体的な税額の計算、および、税務申告書類作成にかかる相談業務はおこなっておりません。個別の取り扱いについては、税理士等の専門家、または所轄の税務署にご確認ください。

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