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住宅ローンは中古物件(戸建て・マンション)で組める?条件や注意点についても確認

更新日:2024年1月

中古物件の購入を考える際、住宅ローンの利用が可能か気になるところです。結論からいうと、一般的には中古物件(中古マンションや中古の戸建て物件)でも住宅ローンを利用することができます。

ただし、物件や金融機関によって条件が異なるため、注意が必要です。また、審査に通りづらい中古物件の特徴も確認しておくことが重要です。

万が一、物件の条件が合わず、住宅ローンの審査が通らなかった場合は、申込先の金融機関の見直しを検討することも大切です。
この記事を参考に、中古物件での住宅ローン利用について理解を深め、適切な判断をしていただければと思います。

中古物件でも住宅ローンは申込可能?

中古物件でも住宅ローンは申込可能です。実際、多くの金融機関では新築物件と同様に、中古物件の購入に対しても住宅ローンを提供しています。

ただし、新築物件と比較して注意が必要なポイントも存在します。例えば、金融機関によっては中古物件の築年数や耐震基準、物件価格などに応じた制約が設定されている場合があります。また、融資限度額や金利にも差が出ることがあるため、事前に各金融機関に相談し、希望のローンが組めそうかどうかを確認しておきましょう。

中古物件で住宅ローンを組む際の注意点・制限

中古物件で住宅ローンを組む際の注意点として、一般的に築年数が古いほど、審査が厳しくなることがあげられます。担保価値が新築と比較して低くなるからです。

中古物件を探す際には、築年数や耐震基準をよく確認するようにしましょう。また、思ったよりも資金が借りられない可能性も鑑み、頭金の準備もしておくことが大切です。

審査に通りづらい中古物件の特徴は?

審査に通りづらい中古物件の特徴として、以下の点が挙げられます。

  • 築年数が非常に古い場合
    一般的に築年数が古いほど、状態が悪くメンテナンスが必要となることが多く、審査が通りにくくなります。
  • 耐震基準に適合していない場合
    1981年6月以降の新耐震基準に適合していない物件は、安全性が低いと判断され審査が通りにくくなります。
  • 建物の構造が一般的でない場合
    木造や鉄骨造等ではない特殊な建物構造は、審査が通りにくいケースがあります。

「金融機関は債務者が返済に不能になったら物件を売って債務の返済に充当することを想定している」という前提があるため、資産価値や流動性が低い物件は審査に通りづらい傾向があります。

中古物件の住宅ローンが通らなかった場合の対処法

中古物件の住宅ローンが通らなかった際には、どこのフェーズで審査落ちしたかが重要です。物件情報を提出していない状態で審査落ちした場合は、原因は物件のせいではないと思われます。収入や勤務先、勤続年数、信用情報等で不安な要素がないか、振り返りましょう。
一方で、仮審査は通っていたにもかかわらず「物件情報を提出したら審査に落ちてしまった」というケースは、物件に原因がある可能性があります。その場合は、別の物件を探しなおすのが得策です。不動産は数多く存在するため、金融機関が安心してお金を貸してくれる物件を購入することは、長期的に見て安心に繋がります。

中古物件の購入時は住宅ローン減税についても要確認!

中古戸建て物件を購入する場合は、住宅ローン減税についても確認しておきましょう。中古物件の住宅ローン減税の条件は、新築物件のそれとは異なります。たとえば、新築の長期優良住宅を購入し、2024年~2025年に入居した場合の控除対象の借入残高の上限は4,500万円です。中古物件の場合は、長期優良住宅の場合でも控除対象の借入残高の上限は3,000万円になります(中古住宅でその他の住宅に該当する場合は2,000万円)。また、新築物件は控除期間が13年ですが、中古住宅は10年になります。

【2024年・2025年の住宅ローン控除の概要】
種別 住宅
性能
控除対象の借入残高上限 控除期間
新築住宅
買取再販住宅
長期優良住宅
低炭素住宅
4,500
万円
13年
ZEH水準省エネ住宅 3,500
万円
省エネ基準適合住宅 3,000
万円
その他の住宅 0または
2,000
万円
既存住宅(中古住宅) 長期優良、低炭素、ZEH、省エネ、住宅 3,000
万円
10年
その他の住宅 2,000
万円

(出典)国土交通省 住宅ローン減税を基に筆者作成

中古物件では住宅ローン減税が使えない場合がある?

住宅ローン減税の対象物件は、1982年1月1日以降に建てられた物件です。新耐震基準が適用されている物件が対象だということです。
1981年までに建築された物件で住宅ローン減税を利用するためには、耐震基準適合証明書等が必要になります。

要検討!リフォーム・リノベーションはいつ行う?

中古物件を購入したら、さらに住みやすくするためにリフォームやリノベーションを行いたい人もいるでしょう。もし、入居前にリフォーム・リノベーションをするのならば、住宅ローンとリフォームローンを同時に借りる方法があります。この方法を取ることで、リフォームローンの条件がお得になることがあります。

一例として、SBI新生銀行では、住宅ローンの借入時にリフォーム用のローンを利用することができます。金利は住宅ローンの金利が適用されるため、一般的なリフォームローンより有利な条件になっています。

中古物件購入後にリフォーム!住宅ローンはどうする?

「既に中古物件を購入し、住宅ローンを組んでいる」という人が、リフォームローンを組む際には、住宅ローンよりも高い金利で借り入れをする必要があります。その場合は「住宅ローンの借り換え」を検討するのが一案です。

金融機関によっては、住宅ローンの借り換えと同時であれば、リフォームローンを住宅ローンと同条件で貸し出している場合があるからです。

SBI新生銀行では、借り換えと同時申込を条件に、リフォームローンを住宅ローン並みの低利で貸し出しています。

中古物件の住宅ローン減税はリフォーム減税と併用可能か?

住宅ローン減税は、一定の中古住宅を購入した場合、またはリフォームローン等を組んで増改築をおこなった際に、最長で10年、上限2,000万円までは年末の債務残高に0.7%を乗じた金額が所得税から控除できる制度です。

一方、耐震、バリアフリー、省エネ、三世代同居対応等のリフォームに対しては、一定額までは工事費の10%、一定額を超える金額は一定の範囲まで工事費の5%が所得税から減税される、「リフォーム減税」があります。2024年度の税制改正大綱では、本制度の2年延長と、子育て対応回収工事も対象となることが盛り込まれました。

【リフォーム減税一覧】
対象工事 対象工事
限度額
最大控除額
耐震 250万円 25万円
バリアフリー 200万円 20万円
省エネ 250万円(※350万円) 25万円
(※35万円)
三世代同居 250万円 25万円
子育て 250万円 25万円
  • 太陽光発電設置の場合

(出典)国土交通省 令和6年度 国土交通省税制改正概要より筆者作成

増改築を行った場合の住宅ローン減税とリフォーム減税は、どちらもリフォーム費用に適用される減税制度のため、併用できません。 中古物件を購入してリフォームに関する減税制度を利用予定の方は、注意しましょう。

(出典)国税庁 No.1211-4 増改築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)

  • 住宅ローン減税の制度について詳しくは、国税庁ホームページ等でご確認ください。

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執筆者
遠藤様

遠藤功二

えんどう こうじ

  • CFP(R)
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

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本稿は、執筆者が制作したもので、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。

  • 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。
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[2024年11月1日現在]