SBI新生銀行グループは、持続可能な社会資本の資金循環を促進する金融ソリューションの提供を通じて、社会・環境課題の解決に向けた役割を果たしていくことを掲げています。これまで再生可能エネルギーに対するプロジェクトファイナンス、介護・医療関連施設への融資及び新生企業投資株式会社によるインパクト投資の推進などを通じて、環境・社会課題の解決に資するプロジェクトや事業者への投融資に積極的に取り組んできました。
2020年2月には、銀行の法人ビジネスにおいて、「サステナブルインパクト推進部」を設立しました。サステナビリティ(持続可能性)やSDGs、ESGの概念に、能動的でポジティブな社会的インパクトの概念を融合させた「サステナブルインパクト」のコンセプトのもと、サステナブルインパクトをもたらす事業や企業に対する投融資を通じて、持続可能な社会の形成を目指していきます。
2022年12月には、一般社団法人環境金融研究機構が実施する第8回サステナブルファイナンス大賞において「優秀賞」を受賞しております。
第 8 回サステナブルファイナンス大賞「優秀賞」の受賞について
サステナブルファイナンス/インパクトファイナンス商品のご紹介
SBI新生銀行では、国際資本市場協会(ICMA:International Capital Market Association)の「グリーンボンド原則」、「ソーシャルボンド原則」やローンマーケット協会(LMA:Loan Market Association)らの「グリーンローン原則」、同「サステナビリティ・リンク・ローン原則」等、各種関連原則との整合性を重視したタイプの商品と、「合意と対話」を軸に当行が作成した基準に基づき評価を行うタイプの商品をご提供しております。評価の内容に応じて、以下のマークを使用しています。
【環境性(グリーン)】 | 【社会性(ソーシャル)】 | 【サステナビリティ全般】 | |
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「グリーンポンド原則」、 「ソーシャルポンド原則」等 各種原則等との整合性を 重視したもの |
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「合意と対話」を軸に、 当行が作成した基準に 基づき評価を行うもの |
*サステナブルインパクトマークは、SBI新生銀行が進めるサステナブルインパクト事業の目指すべき姿を象徴したものです。確かな信頼を表すキューブ(=SBI新生銀行)から、未来に向かって大きく花開く白木蓮は、花言葉である「気高さ」「高潔な心」「崇高」「持続性」「自然への愛」など誠実で公平性の高いサステナブルインパクト事業の精神を表しています。
新生グリーン/ソーシャル/サステナビリティローン
新生グリーン/ソーシャル/サステナビリティローン(ファイナンス)は、環境・社会課題の改善に資する事業に資金使途が限定されたファイナンスです。グリーンローンは、ご調達された資金の全額を環境改善効果のあるお取り組み(グリーンプロジェクト)に充当される場合に、ソーシャルローンは、ご調達された資金の全額を社会課題の対処・軽減を意図する事業やSDGsへの貢献を目指すお取り組み(ソーシャルプロジェクト)に充当される場合にご利用いただける商品です。サステナビリティローンは、ご調達された資金をグリーンプロジェクトおよびソーシャルプロジェクトの両方に充当される場合の商品カテゴリーです。
⇒「新生グリーン/ソーシャル/サステナビリティローン」の詳細はこちら
新生サステナビリティ・リンク・ローン
サステナビリティ・リンク・ローンは、野心的かつ有意義なサステナビリティに関する目標を設定し、その達成状況に応じて金利等の貸出し条件を連動させることで、お客さまのサステナビリティ経営の推進をサポートするローン商品です。グリーンローン等とは異なり資金使途を限定する必要はないことから、特定のプロジェクト以外にもご利用いただけます。
ポジティブ・インパクト・ファイナンス
ポジティブ・インパクト・ファイナンスは、環境・社会・経済の3つの側面について、いずれの側面においても重大なネガティブインパクトを適切に緩和・管理することを前提に、少なくとも一つの側面においてポジティブなインパクトを生み出すことを意図するファイナンスです。ポジティブ・インパクト・ファイナンスの実行にあたっては、資金調達主体の事業全体について包括的なインパクトの分析を行い、特に関連性の高いインパクト・トピックを特定し評価を実施します。ファイナンスの期間にわたって、評価指標を通じてインパクトの発現状況をモニタリングします。特定のプロジェクトに資金使途を限定することなく、お客さまのインパクト発現に向けたお取り組み(ポジティブインパクトの増大/ネガティブインパクトの低減)に活用いただくことが可能です。
クライメート・トランジション・ファイナンス
クライメート・トランジション・ファイナンスは、気候変動リスクへの対策を検討している企業が、脱炭素社会の実現に向けて長期的な戦略に則った温室効果ガス削減の取り組みを行っている場合に、その取り組みを支援することを目的とした金融手法です。本ファイナンスでのご調達の際には、ファイナンスの資金充当の対象のみに着目するのではなく、お客さまの脱炭素に向けた「トランジション戦略」やその戦略を実践する信頼性や透明性等を総合的に評価します。クライメート・トランジション・ファイナンスでは、調達のプロセス等においてグリーンローン原則やサステナビリティ・リンク・ローン原則等の既存のサステナブルファイナンスに係る原則の要素を満たすことが求められます。
⇒「クライメート・トランジション・ファイナンス」の詳細はこちら
サステナブルインパクト資本性ローン
サステナブルインパクト資本性ローンは、ESG/SDGsの取り組みについてお客さまと対話を行いながら長期の資本性ローン*をご提供することで、お客さまの資本強化や事業継続のための予防的な資本調達を行うことを後押しするとともに、お客さまのサステナビリティへのお取り組みをサポートするローン商品です。
本商品のお借り入れにあたっては、当行との間でサステナビリティに関する目標やアクションプランに合意のうえ、その目標の達成に向けて当行と継続的な対話を行うことをお約束(コミットメント)していただきます。
*資本性ローンは、貸出条件が資本に準じた十分な資本的性質が認められる借入金のことであり、金融機関が企業の財務状況を評価するにあたっては、負債ではなく資本とみなして取り扱うことができる借入金です。
お取り組みの流れ
サステナブルファイナンス/インパクトファイナンスでは、通常の融資審査に加えて、専門部署であるサステナブルインパクト推進部サステナブルインパクト評価室が各商品の所定のサステナビリティ要件に沿った評価を行います。サステナブルインパクト評価室は、営業関連部署をはじめとするSBI新生銀行内の各部署から独立しており、技術的な評価が必要となる場合などには、必要に応じて環境分野等の外部専門家のアドバイスも得て評価を行います。
*「グリーンボンド原則」や「ソーシャルボンド原則」等、市場の指針となっている各種関連原則等との整合性を重視したタイプの商品については、ご希望に応じて外部の格付機関や評価機関からの第三者評価取得をサポートさせていただきます。外部評価機関や環境分野等の外部専門家への支払いが発生する場合には、別途お手数料が必要となります。
ご留意事項
いずれの商品についても、評価以外に当行所定の取扱い条件ならびに融資審査がございます。審査の結果によっては、ご希望に沿えない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
日本銀行「気候変動対応を支援するための資金供給オペレーション」への対応
当行は、日本銀行による「気候変動対応を支援するための資金供給オペレーション」(日銀グリーンオペ)の対象先に選定されております。本オペレーションにかかり、対象投融資の基準と手続きを、以下の通り定めております。
気候変動対応に資する投融資の実績は以下のとおりです。
2023年度実績:5,885億円