住宅ローンの審査を通したい!押さえておきたい審査通過のポイント
「無事に住宅ローンの審査に通るかな?」
これから住宅ローンを借りようとしている人はこのような不安をお持ちだと思います。通常、住宅ローンの審査が通らなければ、せっかくのマイホームが買えなくなってしまうので、不安に感じるのも当然のことです。
この記事では、住宅ローンの審査において、金融機関がどのようなことをチェックしているのか、審査の流れはどういったものなのかなど、これから住宅ローンを借りる方が知っておくべき住宅ローン審査の情報をお伝えします。
目次
まずは住宅ローンの申込条件を確認!
住宅ローンを申し込む時には収入などの各金融機関が定める利用条件を満たすことが必要です。金融機関記載の条件を満たせなければ、正式なローン審査に進むことすらできません。
ここではSBI新生銀行の住宅ローンの主な利用条件を例にご紹介していきます。
<住宅ローンの利用条件(SBI新生銀行の例)>
- 申込時年齢が20歳以上65歳以下、完済時年齢が80歳未満
- 団体信用生命保険へ加入できること
- 前年度税込み年収が300万円以上の正社員もしくは契約社員
- 自営業の場合は業歴2年以上で2年平均300万円以上の所得であること
- 日本国籍、もしくは永住許可を得ている人、永住許可がない場合は配偶者が日本国籍、または永住許可を得ており、かつ配偶者が連帯保証人となること
また、夫婦それぞれが契約者になるペアローンの場合は以下の条件も満たす必要があります。
- 合算借入申込額が500万円以上
- 物件の名義を夫婦2人の共有名義とする
- 2人の関係が、夫婦または一親等であること。
(参考)SBI新生銀行 住宅ローン 審査お申し込み
https://www.sbishinseibank.co.jp/retail/housing/flow/examination/
上記の利用条件の中で、見落としがちなのが、住宅ローン契約と同時に加入する団信(団体信用生命保険)への加入の可否です。
団信に加入するには健康状態の告知が必要です。病歴や健康状態が思わしくないことを理由に団信に加入できない人は、住宅ローンの審査に進むことすらできません。住宅金融支援機構が提供するフラット35のように、団信に加入せずに利用できる住宅ローンもあります。しかし、団信を利用せずに住宅ローンを借りると、万が一の時に遺族がマイホームに住み続けるために、住宅ローンの返済を続けなければならなくなります。従って、住宅ローンは団信とセットで利用するものだと思っておいた方が良いでしょう。
ところで、最近は、死亡・高度障害時の保障だけでなく、ガンに罹患した際に残債が完済される「ガン団信」や、引受保険会社所定の要介護状態が180日以上続いた場合、または公的介護保険制度の「要介護3以上」に認定された場合に、同じく残債がなくなる介護保障付きの団信もあります。このような好条件の団信を利用するためには、もちろん健康であることが必要です。このような事情から「若く健康体であるうちに住宅ローンを組んでしまいたい」と考える人もいます。
住宅ローン審査ではどこを見る?
申込条件を満たしたら、審査に進むことができます。住宅ローン審査には本人確認書類や勤務先・収入に関する書類の提出をします。これらを使ってどのような点をチェックするのかを知っておきましょう。住宅金融支援機構が実施した「2021年度 住宅ローン貸出動向調査」によると、「本審査で重要度が増していると考えられる項目」として、以下のような項目が挙げられています。回答の多いほうから以下のようになっています。
- 返済負担率(毎月返済額/月収)
- 職種・勤務先・雇用形態
- 借入比率(借入額/担保価値)
(参考)住宅金融支援機構 2021年度 住宅ローン貸出動向調査
返済負担率や借入比率など返済能力を重視する金融機関が多いことがわかります。これらの点を押さえて、ムリのない借入希望額に収まるように工夫できれば、審査に通る確率はグッと上がると考えておいて良いでしょう。
また、勤務先や雇用形態も重要度が増しています。長期間同じ勤務先に在籍している人の方が、就職・転職したての人よりも審査に通りやすい、というイメージがありますが、実際には、転職半年程度でも、勤務先が安定的な組織であれば、希望の条件で満額回答の審査結果を得られるケースはあります。転職したばかりの方で、自身の審査上の印象に不安がある方は、金融機関の担当者に相談をしてみましょう。最近はテレビ電話によるオンライン相談をしている金融機関があるので、活用することをおすすめします。
住宅ローン審査に通らない理由
住宅ローンの審査に通らなかった場合、金融機関はその理由を教えてはくれません。ここでは、代表的なものを把握しておきましょう。もし、下記の事項に該当する方は、審査の障害を解消してから申込に進むのも一案です。
<審査の通らない理由>
- 借入時や完済時年齢が高すぎる
- 他の借り入れが多い
- 収入が不安定・起業したばかり
- 購入希望物件の価値が低い
住宅ローンには、「完済時年齢」が決められています。例えば80歳が完済時年齢に定められている銀行であれば、50歳の方は最長で30年の住宅ローンまでしか組むことができません。返済期間が短い人は、毎月の返済額が高くなりやすいため、返済負担率が大きくなり、審査に通らないことがあります。また、カードローンなど、他の借り入れが多い方や延滞の履歴がある方は、審査で厳しく見られがちです。また、起業したばかりの人や、収入が不安定な方は、毎月の返済を続けられるか不安視されるため、審査に通らない可能性があります。
住宅ローンの返済が続けられなくなった場合、物件を売却し支払うことが必要です。法令上再建築不可の土地に建っているなどの理由で、売却時の価値が低いと判断されてしまう物件は、審査に通らない可能性があります。
審査通過のためにできること
ここまでの解説をもとに、審査に通過するためのできることをまとめます。
- 健康を重視した生活を送る
- カードローンなどの借入をしない、または解消する
- 借入希望金額を低くする
- 夫婦で住宅ローンを組む
(1)は生活面の見直し、(2)は家計の見直しで進めることができます。(3)については、物件の再検討や頭金を貯めてから購入するなどの計画の見直しで対応可能です。特に、広告などを見て物件を見学に行った際には、高額な物件でも気になってしまうものです。そのような場合には、冷静に他の選択肢を見てみることをおすすめします。(4)は、ペアローンや収入合算のことです。ペアローンは夫婦で1本ずつ、合計2本のローンを組むことです。1人で借りるよりは、2人で借りる方が、1人あたりの借入額が少なくなりますので当然審査には通りやすくなります。収入合算は、債務者の配偶者が連帯保証人になって、借入をする方法です。世帯主が住宅ローンを借りて、配偶者が連帯保証人になるのが一般的です。配偶者の収入も考慮して審査を受けられるため、審査に通りやすくなります。
住宅ローン審査に通らなかったらどうする?
住宅ローンの審査結果は、審査結果が出るまでわかりません。そこで、もし住宅ローンに通らなかった場合、どうすればいいのかについても押さえておきましょう。
- 他の金融機関を検討する
- 物件の購入自体を見直す
住宅ローンの審査通過条件は、金融機関によって異なります。一つの金融機関で審査に通らなかったとしても、他社で通過する可能性はあるため、他社で住宅ローンを検討することも有効な手段です。「何回も審査するのは時間がかかって困る」という場合は、SBI新生銀行のように本審査のみで審査を行う金融機関も検討してはいかがでしょうか。
審査に通らなかった理由に心当たりがない場合は、収入や勤務先を不安視されたのか、物件の担保価値が低いと評価されたのか、最終的に理由がわからず気持ちの整理がつかないことも考えられます。そのような場合は、一旦物件の購入を白紙に戻して次の機会を待つのも1つの手です。一定の期間が経てば、収入や勤続年数が伸びることで審査の印象が変わることが期待できます。また、別の物件であれば、担保評価が高く判定され、審査に通ることもあるかもしれません。
住宅ローンの審査の申し込みに必要な情報
ここからは、住宅ローン審査の申し込みに必要な情報や手続きの流れを解説します。このようなことを把握することで、金融機関がどういった観点を気にしているのかを確認することができます。
審査に必要な主な情報は以下のとおりです。これらの情報は金融機関のウェブサイトまたは住宅ローンの商品説明書に記載されています。
申込者に関する情報 |
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勤務先に関する情報 |
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物件に関する情報 |
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住宅ローンの申し込みを「Web」でできる場合は、「Web」で行うことをおすすめします。なぜなら、郵送物をやり取りする時間の短縮ができるなど、審査をスムーズに進められる可能性があるためです。
郵送の場合、申込書記載内容に不備があると、何度も郵便物が往復することになり、さらに時間がかかってしまいます。Webであれば、不備があっても情報の授受に時間がかかることはありません。また、電子手続きで済ませることで、本来書類手続きであればかかるはずだった印紙代を節約できる場合があります。
住宅ローン審査に必要な書類をチェック!
住宅ローンに申し込む際は、いくつかの書類を提出する必要があります。必要書類は、金融機関によって異なりますが、ここでは一般的な例をご紹介します。下記は会社員・公務員が物件を購入・建築する場合の例です。
本人確認書類 |
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収入の審査に必要な書類 |
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住宅ローン以外の借り入れがある場合 |
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物件の審査に必要な書類 |
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金融機関によっては、「発行から6ヵ月以内」など条件が付く場合もあるため、申し込みの際はしっかりと確認するようにしてください。
住宅ローン申込時の必要書類についてはこちらの記事もご覧ください。
住宅ローン審査の流れ
住宅ローンの申し込みでは、「仮審査」と「本審査」の2回行われるケースが多いですが、なかには本審査1回のみの金融機関もあります。
一般的に、仮審査と本審査の2回に分けて行われる場合は仮審査では自己申告による確認にとどまり、本審査で結果がくつがえることがあります。本審査通過まで全く安心できません。
たとえばSBI新生銀行の場合は原則、仮審査はなく、本審査のみなので、以下のような流れになります。
<本審査のみの場合の審査の流れ>
- お客さま:審査の申し込み
- Webまたは郵送で申し込みます。
- 金融機関:審査に必要な書類のご案内
- Webで確認または金融機関から審査に必要な書類を発送します。
- お客さま:審査に必要な書類のご提出
- Webでアップロードまたは郵送で提出します。
- 金融機関:審査結果のご案内
- 電話や郵送でご案内します。
- お客さま:契約内容の確定
- 金融機関担当者と契約内容を確認し契約を確定します。
- 双方;契約→融資実行
- 契約後、融資実行となります。
住宅ローン申し込みや審査の流れについてはこちらの記事もご覧ください。
住宅ローンの審査期間を短くするためにできること
住宅ローンの審査には一定の時間を要しますが、「もっと早めに審査結果を知りたい」という人もいるのではないでしょうか。特に物件の引き渡しまでの期間が短い場合は、審査結果が1日でも早く出てほしいものです。そこで、審査期間を短くするためにできることについて考えてみます。
担当者とコミュニケーションがとりやすい金融機関を選ぶ
「申込時にそろえないといけない書類を確認したい」「自分に合った金利タイプが分からない」など、住宅ローン申込では疑問に思う点が多々出てくることが予想されます。
そのような場合、すぐに疑問を解決できるように、住宅ローン担当者とコミュニケーションがとりやすい金融機関を選ぶとよいでしょう。
具体的には、店頭での相談だけでなく、住宅ローン専用のコールセンターを設置している金融機関、ビデオ通話で顔を見ながら話ができる金融機関がおすすめです。
また、平日は仕事で忙しいという人は土曜日など休みの日でも相談を受け付けている金融機関を探しましょう。
提出書類を不備のない状態にする
最も重要といえるのが、提出書類を不備がない状態にして提出することです。
不備があると、正しい書類の再送が必要になるなど、やり取りに時間がかかるので、それだけ審査までの時間もかかってしまいます。また、提出書類を送る際は郵送ではなくWeb申込を選んだほうが良いでしょう。Web申込であれば、郵便が届くまでにかかる時間が短縮できます。
審査回数が少ない金融機関を選ぶ
融資までに審査が何度行われるかチェックすることも重要です。金融機関によっては、「仮審査→仮審査通過→本審査→本審査通過」と審査を2度行うところがあります。一方で、本審査のみで貸出決定になる金融機関などさまざまです。
もし、審査結果を早めに知りたい場合は、本審査のみの金融機関を探してみるといいでしょう。
借入金額をよく考えて申し込む
住宅ローンを申し込む際は借入希望金額と収入のバランスが取れているかをよく考えてから申し込みましょう。
収入に対して借入希望金額が多すぎると、完済まで返済を滞ることなく続けられるのかをしっかり確認するために、審査に時間がかかることが予想されます。
反対に、借入希望金額がそれほど多くない場合は、返済能力に問題がないことがすぐに分かりますので、審査も早めに終わるでしょう。借入金額に対する毎月の返済額を、住宅ローンシミュレーションで計算し、返済負担率が自身にとって無理のない金額かどうかを確認しておきましょう。
シミュレーションはこちら
できることやって、審査に通る可能性を上げよう
住宅ローンの審査結果を待つのは不安なものです。金融機関がどういった観点で審査しているのかを把握し、可能な限り対応をすることで審査に通る可能性を高めることが期待できます。
SBI新生銀行 住宅ローン最新の金利はこちら
記事のおさらい
住宅ローンの申込条件とは?
<住宅ローンの利用条件(SBI新生銀行の例)>
- 申込時年齢が20歳以上65歳以下、完済時年齢が80歳未満
- 団体信用生命保険へ加入できること
- 前年度税込み年収が300万円以上の正社員もしくは契約社員
- 自営業の場合は業歴2年以上で2年平均300万円以上の所得であること
- 日本国籍、もしくは永住許可を得ている人、永住許可がない場合は配偶者が日本国籍、または永住許可を得ており、かつ配偶者が連帯保証人となること
住宅ローン審査ではどこを見る?
- 返済負担率(毎月返済額/月収)
- 職種・勤務先・雇用形態
- 借入比率(借入額/担保価値)
- 本稿の内容は2019年11月に作成し2022年10月に更新したものです。
- CFPR
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。
本稿は、執筆者が制作したもので、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。
- 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。
- 金融商品取引を検討される場合には、別途当該金融商品の資料を良くお読みいただき、充分にご理解されたうえで、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。
- 上記資料は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性をSBI新生銀行が保証するものではありません。
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[2024年11月1日現在]