外国人でも住宅ローンを組める?永住許可なしや外国籍でも借りられる?
更新日:2023年12月
日本には多くの外国籍の方が住んでいます。出入国在留管理庁の報道発表によると、2022年末時点在留外国人数は307万5,213人となっており、前年比で11.4%も増加したそうです。彼らの中には日本でマイホームを購入・建築したいと考える人もいるでしょう。
そこで今回は、外国籍の方が日本で住宅の購入を検討する際に、住宅ローンを組めるかという疑問にお答えします。
まず、外国籍の方が日本で住宅ローンを組むことは基本的に可能です。ただし、金融機関によっては条件が異なるため、申し込みの際には十分注意が必要です。
一般的には「日本での永住許可を得ていること」「日本での安定した収入があること」等が基本的な条件になり、金融機関によっては、審査基準や融資条件が異なりますので、複数の金融機関を比較検討することが重要です。
なお、金融機関の利用条件や審査方針は変わることがありますので、最新情報を確認しましょう。
(出典)出入国在留管理庁
目次
外国人が住宅ローンを組むことはできるのか?
外国人が住宅ローンを組むことは可能です。ただし、永住許可の有無によって申込条件や審査内容が異なります。大枠で申し上げると、「永住許可がある外国人は、日本在住の日本国籍の人(以下、日本人)とほぼ同じ」とみなしている金融機関が多い印象です。
永住許可がない場合でも一定の条件を満たせば住宅ローンを組むことは可能です。ただ、いずれにしても「日本語が読めない、話せない方」については、外国語対応の仕組みがない金融機関では、申込自体ができない場合があります。重要事項の説明を理解できない人と契約を結ぶことはできないからです。
永住許可のある外国人の住宅ローンの審査内容は?
永住許可がある場合、日本人と同様の条件で住宅ローンを組むことができます。一般的には審査で以下のことをチェックされます。
- 安定した収入があるか
- 勤続年数が一定以上であるか
- 信用情報に問題がないか
- 団体信用生命保険に加入できるか(健康状態が問題ないか)
たとえば、SBI新生銀行の住宅ローンは、永住許可を持っていれば、「日本国籍を有する個人」と申込条件は同様になります。日本在住の日本国籍の正社員や契約社員の人であれば、収入要件は「前年度税込年収300万円以上」となっているので、外国籍の人でも永住許可があれば、申込における収入要件は同じだということです。
ゆえに審査も日本人と同様に行われることが想定できます。もちろん、国籍にかかわらず、住宅ローンの審査は個別の理由で結果が左右されます。年収が申込条件以上あっても、個別の理由で審査落ちしてしまうことはあります。
永住許可のない外国人の住宅ローンの審査内容は?
永住許可がない人が住宅ローンを申し込む場合、一部の基準において、日本人(日本国籍の方など)とは異なる審査が行われます。
たとえば、SBI新生銀行では、永住許可がない人が住宅ローンを組む際には、日本国籍がある配偶者や永住許可のある外国籍の配偶者が連帯保証人になる必要があるとされています。従って、本人だけでなく、連帯保証人の返済能力も審査内容に含まれるということです。
また、一般的には在留期間が残り少ない場合は、ローンの審査に通りにくくなることが想定されます。住宅ローンは「自分が住むための家を買うためのローンである」という前提があり、返済中に母国に帰国してしまう可能性が高い人には融資ができないという結果になることが想定されます。
永住許可を取得するには?
外国籍の方が永住許可を得るための法律上の要件は以下のとおりです。
- 素行が善良であること
- 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
- 永住が日本の利益に合うと認められること
日本の利益に含まれる具体的な要件として、在留期間があります。原則は10年以上日本に住み、そのうち就労資格または居住資格をもっている期間が5年以上必要です。
ただし、特例はあります。永住者や特別永住者の配偶者の場合は婚姻生活3年以上かつ1年以上の国内在留、左記の実子の場合は1年以上の国内在留、定住者の場合は在留資格で5年以上の国内在留、外交、社会、経済、文化で日本への貢献が認められる人は5年以上の国内在留で永住許可が得られる場合があります。
(出典)出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」
外国人が契約する際の注意点
外国籍の人が住宅ローンを契約する際には、気を付けておくべきことがあります。それは金融機関の口座開設についてです。多くの金融機関では、住宅ローン返済口座を自行の普通預金口座のみと定めています。住宅ローンを契約するならば、その金融機関の普通預金口座を持っておかないといけないのです。
普通預金口座がない場合は、開設しないといけません。しかし、外国籍の人の場合、日本国籍の人に比べ、口座開設条件がやや厳しくなっている場合があります。たとえば、日本に入国後6ヵ月未満の人や日本国内で勤務していない人は口座開設ができない可能性が高いです。また、在留資格が外交・公用・短期滞在の場合も難しいといえます。
外国籍の人は、本人確認書類にも違いがあります。SBI新生銀行では外国人の口座開設の際に以下の書類を本人確認書類として定めています。
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 運転免許証
在留カードや特別永住者証明書は申込書の氏名・つづりが口座開設申込書と同じもの、運転免許証は交付から6ヵ月以上経過したものに限られます。
なお、パスポートは金融機関の口座開設の際の本人確認書類として使用できないのが一般的です。所持人の住所を記載する欄がなくなったからです。
申し込みのしやすさも要チェック!
多くの金融機関が外国籍の方の銀行口座開設や住宅ローン申込を受け付けていますが、言葉の壁で躊躇する方もいるでしょう。そんな方には、手続きが簡単な金融機関を選ぶことがおすすめです。
- 申込書が日本語以外の言語も用意されていること
- 申込方法に郵送やWebなどの選択肢があること
これらの条件を満たす金融機関を選ぶことで、手続きがスムーズに進み、ストレスは軽減されるでしょう。
なお、SBI新生銀行では、コンタクトセンターにおいても日本語対応、外国語対応を選択できるようになっています。日本語が苦手な方でも安心して問い合わせをすることができます。
申し込みのしやすさも重要ですが、外国籍の人の住宅ローン取扱実績がある金融機関を探すことも大事です。特に、言葉の面で不安な人は外国語対応窓口がある金融機関を探すことをおすすめします。
関連リンク:SBI新生銀行 住宅ローン審査お申し込み条件
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本稿は、執筆者が制作したもので、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。
- 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。
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- 上記資料は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性をSBI新生銀行が保証するものではありません。
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[2024年11月1日現在]