リノベーションマンションの購入、メリットと注意点について解説
マンションを購入する際、新築ではなく、「初めから中古マンションを探している」という人がいるかもしれません。その中でも、特に内装や設備をすべて新しくした「リノベーションマンション」に注目してみます。今回は、リノベーションマンションを購入するメリットや注意点について確認していきましょう。
リノベーションしたマンションを購入するメリットとは?
国土交通省の「分譲マンションストック戸数」によると、2018年末現在、全国の分譲マンションストック戸数は約654.7万戸です。この戸数に2015年の国勢調査で判明している1世帯当たりの平均人員2.33を掛けると、約1,525万人が居住していることになります。中古マンションだけで一つの市場が形成されている理由も、よく分かる結果ではないでしょうか。
これだけの戸数があると、自分に合う物件と出会える可能性も高くなります。また、中古物件ならば、新築に比べ価格が低めに設定されています。その点も人気の理由かもしれません。さらに、リノベーションしたマンションならば、内装や設備も一新されています。リノベーションマンションの価格は、新築よりも低いにもかかわらず、住み心地は新築マンションとほぼ変わりないため、購入者にとって非常にメリットが多い選択といえるでしょう。
リノベーションしたマンションを購入するデメリット
リノベーションマンションには、メリットだけでなくデメリットがあることもしっかりと押さえておきましょう。リノベーションすることによって、室内の内装や設備は最新のものになりますが、マンション全体はどうでしょうか。ホールや階段、エレベーターなどの共用部分が築年数に比例して古くなっている可能性があります。
また、マンションは約12年に1回の頻度で大規模修繕工事があるのが一般的です。大規模修繕には、数ヵ月という期間だけでなく、お金もかかります。ストックしている管理費が足りない場合は、入居者が追加で負担することもあるのです。購入時には、大規模修繕工事のタイミングも確認する必要があります。
その他、大規模修繕とまではいかなくても、中古マンションは新築マンションよりもメンテナンスの機会も多いことが予想されます。その点も考慮しておきましょう。
リノベーションマンションの購入、住宅ローン審査に問題はある?
購入時点からリノベーションされているマンションであっても、リフォームローンなどではなく、住宅ローンの申し込みができます。審査も新築購入時と変わりありません。「収入や返済能力に問題がないか」「他の借り入れが多すぎないか」など審査され、通過することができれば住宅ローンを組むことが可能です。
マンション購入後にリノベーションした場合の住宅ローン
今まで、リノベーション済みマンションの購入時のことについてご説明しました。しかし、なかには中古マンションを購入してしばらく住んだ後、リノベーションしたい人もいるかもしれません。その際の住宅ローンは、どうなるのでしょうか。
マンション購入時、すでに住宅ローンを組んでいる場合、追加のリノベーション代金分は「リフォームローン」で対応することが考えられます。数十万円など少ない金額から借り入れできることがリフォームローンのメリットです。しかし、以下のようなデメリットもあります。
- 借入期間が10年程度と住宅ローンに比べて短い
- 住宅ローンに比べて金利が高い
もし、購入時の住宅ローンの残債がまだある時点でリノベーション資金も借りたい場合は、住宅ローン借り換えで「住宅ローン残債+リノベーション代金」を1本にまとめる金融機関を検討してみてはいかがでしょうか。リフォームローンよりも、金利を低くすることができます。ただし、住宅ローン借り換えには手数料などもかかるため、金利だけでなく諸費用の面も見てから決めるようにしてください。
- 本稿の内容は2020年4月2日時点の情報に基づきます。
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[2024年11月1日現在]